【2022.5.3】海外から帰国時の隔離を7日に短縮—台湾連合新聞【翻訳】
以下、2022年5月3日の連合新聞(UDNニュース)のIBCによる翻訳です。
「政府の中央感染症指揮センターは、台湾に入国する場合、7日間在宅検疫及び7日間の自主管理に変更と5月9日の零時から実施すると発表した。検疫新制度は一人一室の条件が前提で、条件を満たさない場合、防疫ホテルでの隔離になる。
入境当日PCR検査を行い、7日間の在宅検疫期間を終了の際、検査キットを使用して自己検査する。もう一つの検査キットを予備用として、検疫期間中に症状が出た場合の自己検査に用いる。
二才未満の子供の在宅検疫者は、(検査キットで自己検査が行えないため)PCR検査を行う必要がある。その際、地方政府のスタッフが協力して行う。在宅検疫および自主管理期間に、規則違反があった場合は、1万元以上15万元以下の罰金が科せられる。」
https://udn.com/news/story/120940/6284611
以上は、発表されたばかりの台湾のニュースを紹介しました。5月3日、新規感染者が初めて2万人を超えました。しかしこの発表と同時に、26日の国内の隔離短縮に続き、海外帰国者の隔離の短縮も発表したということです。
台湾のニュースをいち早く翻訳しましたが、たった今、日本経済新聞社からも、日本語のニュースが発表されました。
陳時中部長(台北市)中央感染症指揮センター提供の写真を下記サイトから引用
台湾、コロナ感染が初の2万人超 入境者の隔離短縮: 日本経済新聞 (nikkei.com)
なぜ ‟アクセルとブレーキを同時に踏む” ようなことを行っているのでしょうか?
これまでの経緯をまとめると見えてきます。
政府(民進党)は3月7日に、入境者の隔離期間を14日から10日に短縮しました。その際に、今後入境者の隔離期間を順次減らす「753計画」を発表しました。そして総感染者数を、国民の15%に抑える考えも同時に発表しています。
その後、3月から感染が徐々に拡大しました。その中の3月26日、国内の濃厚接触者の隔離期間を、10日から3日に一気に短縮しました。そして今日、753計画どおり、入境者の隔離を10日から7日へ短縮しました。
政府民進党は11月の統一選挙を控え、国民感情、世界の国の緩和状況、経済の動向などを鑑みて、徐々に海外への水門を開ける作業を、発表通りに進めている印象です。以上から、感染拡大しながらも台湾人は冷静に受け止め、今年こそは海外往来の再開も予感しているという状況のようです。
連合新聞記事中にある自己検査キット。実際に私が支給されたもの
15分あれば結果が出る。88%の確率(報道)で陽性か陰性かがわかる
私のブログでは、一連の動きを追って解説しています。ご覧ください。
【2022.3.14】陳衛生福利部長が「753計画」に言及
【2022.4.13】陳衛生部長が、夏休み後に隔離解消の可能性を発言
【2022.4.18】 陳保健部長が、コロナ感染率を15%以下にする目標を発表
【2022.4.26】 25日の日経「コロナ感染者5,000人超」の違和感
【2022.4.29】感染者1万人突破!しかし国内隔離を3日に大幅短縮!?―台湾人OLに聴きました
IBC董事長 大塚 順彦
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