特集―和牛が16年ぶりに輸入解禁

2017年9月19日、台湾の衛生福利部(部は日本の省にあたる)は、BSE問題から16年間輸入を禁止していた和牛の輸入を解禁しました。依然条件は厳しいのですが、早速、滋賀県や宮崎県などで輸出の動きがあり、台湾側も高級ホテルや飲食で有名な乾杯グループが提供を開始しています。詳細は一般的なニュースに任せるとして、意味を考察したいと思います。

各種の調査でも明らかなように、台湾人の一番の訪日目的は日本の食です。特に和牛は大人気。かつてブロガーと取材した新宿の高級しゃぶしゃぶ店では、客の8割が台湾人ということもあるそうです。台湾人は間違いなく肉食です。しかし日常生活でうまい牛肉にはなかなか出会えません。

大人気のステーキハウスでは、300元(1,200円)も出せば巨大なステーキが食べられます。しかし私の感覚ですが、肉質改良の添加剤を使っているのか不自然です。肉本来の味でうまいステーキは限られた場所にしかありません。しかしそこでも霜降和牛はありません。お金を出せば霜降和牛が食べられるようになるという話は、多くの台湾人が期待を持っているはずです。

 

ちょっと話題が異なりますが、最近越境ECでは宅配送料が劇的に下がっています。日本から台北の自宅に1キロ以下のものを取り寄せて、なんと送料が999円というサービスも出ています。東京にいて北海道から取り寄せるよりも安いのです。チルドやフローズンの宅配もあります。和牛解禁に越境ECを活用すれば大いに発展しそうです。

いくら台湾人がリピーターだからと言って、年間の訪日回数は限られています。しかし買い物は日常です。日本に来て日本の味に出会い、帰国後は越境ECで継続的に商売をつなげていくという流れもできていくでしょう。また逆もいえます。たとえば東北地方を訪れる台湾人はまだ少数派です。例えば越境ECで仙台和牛に出会い、そして産地に興味を持った台湾人を誘客するような、誘客から越境ECへ、逆に越境ECから誘客への動きも考えられます。和牛・ECの各「点」が結びついて「面」となる予感が高まります。

参考出典元:
1. http://www.sankei.com/economy/news/170919/ecn1709190003-n1.html
2. http://news.ltn.com.tw/news/focus/paper/1135709
3. http://news.tvbs.com.tw/travel/777467
4. https://udn.com/news/story/7241/2727007

写真出典元:フォ-カス台湾/台湾TVBSニュース