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台湾人目線で見た台湾

【2022.4.13】陳衛生部長が、夏休み後に隔離解消の可能性を発言

【2022年4月13日】陳衛生部長が、夏休み後に隔離解消の可能性を発言のサムネイル画像

IBC大塚撮影)

陳時中衛生部長(政府のコロナ対策の責任者であり広報担当でもある)が、12日の立法院(日本の国会)の答弁で、夏以降の海外旅行帰国者の隔離解消について発言しました。私が感じる旅行業界の噂では、「秋以降に緩和か」という意見を多く耳にしてきましたし、驚くほどのニュースでもないといえばないのですが、深堀すると意味があるといえます。

国会での陳部長の発言内容は、「世界の感染者数は1日で約100万人に減少した。変異株がなければ、夏休みには世界的な流行は減少するだろう。その時に海外からの帰国者に対して、台湾と同程度の感染状況の国ならば隔離を無くす、台湾より感染状況が悪い国なら隔離日数を短縮する可能性がある。」ということです。

4月13日午後4時10分 台湾工商時報の下記記事を要約
陳時中:返國免隔離可期 暑假疫情估可緩解 (yahoo.com)

前回、3月20に私からお伝えした、「陳部長の753計画」(今後の短縮の可能性がある隔離日数を例で示した)の文脈に沿った動きといえます。新事実が明らかになったわけではないのですが、前回はホテル協会のパーティーで記者に語ったこと。今回は政府の国会での答弁です。シチュエーションが違います。

実は現在、台湾のコロナ感染者は急増しています。昨日は1日700人を超えて過去最高です。しかし昨年、パイロットの感染から700人を超えてパニック的になった時と比べると、今回は政府も民衆も冷静に対応している印象なのです。無症状が、99%台という数字も公表されています。

確かに台湾人大衆は、コロナ感染を大変恐れています。この週末の人気レストランは、日頃の3割は客が減っていた感じです。一方、台湾は、普段中国からのプロパガンダ操作が常態化していると言われます。しかし現在、上海のロックダウンなど中国は対応に右往左往していて、台湾の世論操作まで余裕がないのでは?という意見もあります。しかも上海の大変さを連日テレビで見ていると、台湾人は政府に過剰な対応を求めなくなっている様子です。

台湾は国内経済も輸出も絶好調です。給与水準は5%上昇しましたが物価高騰も激しく、多くの台湾人は実質賃金が上がったと感じていません。そんな中で、さすがに2年にわたる海外旅行禁止などの引き締め策は、国民感情的にもストレスが高まっていると思われます。

先週、台北国際酒展が開催されました。従来、感染拡大防止のために、試飲や試食が真っ先に禁止されていたのですが、参加した人の話だと、なんとこのイベントは試飲がオーケー。政府からの禁止令が出ていません。

2022台北國際酒展.純酒展 – 官方網站 (chanchao.com.tw)

日本酒試飲会のイベントの様子

台北國際酒展世貿登場 免出國品嘗20國不同美酒民視新聞網 (ftvnews.com.tw)

日本酒試飲会のイベントの様子

このような経緯から国民が緩和を求め、11月の選挙のために政府もウィズコロナの方針をすすめていくなら、陳部長の753計画の実現性と観光の往来再開も見えてきそうです。

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